CLASKA
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photo:HAL KUZUYA


グラフィックデザインやプロダクトデザインの仕事を核としながら古道具店の運営、空間デザイン、さらには舞台美術や音楽に至るまで幅広いジャンルで活動を続けてきた猿山修さん。多岐にわたるその仕事の幅とは裏腹に、どんな作品にも「猿山修らしさ」としか言いようのないエッセンスが一貫して流れているように思います。

これまで手掛けてきた数多くのプロダクト作品を中心に、それらを俯瞰して眺めることで改めてそのエッセンスを感じてみようという企画展です。ぜひ皆さまのお越しをお待ちしております。

*今回の企画展の開催を記念して猿山さんに CLASKA オリジナルのサコッシュをデザインしていただきました。こちらも会場で展示販売する予定です。



初めて猿山さんにお会いしたのはもう25年くらい前のこと。

当時家具の会社でカタログ製作を担当していた駆け出しの私はその日、アートディレクターの渡邊かをるさんにくっついて西荻窪にある撮影場所に向っていました。

かをるさん曰く「最近かわいがっている若いやつがいてそいつの家がなかなかいいんだよ」とのこと。現場に着くとそこは道路から少し階段を上ったところに建っている古い平屋の住宅でした。

ここで撮るのか、と少し思わないでもなかったのですが玄関を入って驚きました。余計なものが一切ない「素」な空間には、寺にでも来たようなどこか厳かで非日常的な雰囲気が漂っていました。かと思えば玄関前の小さな部屋の奥に大きなコントラバスが立てかけてあります。譜面台には確かバッハの楽譜が置かれていました。廊下の先には二間続きの和室があり、黒っぽいシンプルな水屋箪笥に四角い座卓、その上にはガラスシェードの古い日本のランプがぶら下がっています。

そのときの「参った!」という思い、そして「新鮮なものを見た」という感覚と感動は今でも自分の中に残っています。一体この家の主とはどんな人物なのか、と思ったその人こそ猿山さんでした。

以来、古道具店の運営やギャラリー的な活動はもちろん、グラフィックやプロダクトデザイン、音楽や舞台美術、空間デザインといった多岐にわたる猿山さんのお仕事を一ファンとして拝見してきました。その広範な活動の幅とは裏腹に、どんな小さな仕事にも一貫して流れている「猿山修」らしさというものを様々な作品を通して改めて体感してみたいと思っています。

大熊健郎


猿山修 / ギュメレイアウトスタジオの仕事

[会期]2022年6月11日(土)~26日(日) *ご予約不要 
[営業時間]水曜〜日曜 12:00~17:00/月・火曜定休
[会場] GALLERY CLASKA (東京都品川区上大崎4-5-26 マンション雅叙苑2号館101)
JR線・東急線・東京メトロ「目黒」駅西口・正面口より徒歩6分。
ドレメ通りを真っ直ぐお進みいただき、下り坂に差しかかったところにマンションの入口がございます。
Google Mapでルート検索すると、一本手前の道を右折する案内がでてしまいますのでご注意ください。

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【お願い】
・当ギャラリーはマンションの一角にございます。オープン時間より前にお並びいただきますとほかの入居者の方のご迷惑となる場合がある為、必ずオープン時間にあわせてお越しいただきますようお願い申し上げます。
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