2008.06.05
スタインバーグ
イラストレーターの阿部マリーさんは私の数少ないご飯友達のひとり。
先日もマリーさんの本拠地である上原のル・デパール(大人の店ですなここは)
でおいしい食事を楽しんでいたのですが、シニカルトークに少々飽きがくると
いつも必ず話題に登るのが我らがアイドル、ソール・スタインバーグ大先生のお話。
そもそもマリーさんともスタインバーグの本がきっかけで親しくなったのですが、
さすがの辛口女王もスタインバーグには常に最大の賛辞を惜しみません。
ルーマニア生まれのスタインバーグは母国で心理学に社会学、その後ミラノで
建築学まで学んで1941年にアメリカへ移住し漫画家、イラストレーターとなった
変わり種ですが、確かに作品を見るとそういった経歴が色濃く反映されているのが
よくわかります。移住後は雑誌「ニューヨーカー」のスタッフとなり、数々の表紙の
イラストやカットを数多く手がけ、いちやくその世界の時の人となっています。
「漫画家」とカテゴライズされることも多いスタインバーグですが、彼の描く絵は単なる
カリカチュアを越えた、デッサンによる文明批評とでも言いたくなる大人の作品で、
その芸術性の高さはニューヨーク近代美術館やパリのマーグ画廊で個展を開催している
ことからも明らかです。軽妙洒脱、シャープでエレガント、でも素人にはわかりづらい
だろうと思わせる点が、また玄人を自称する大人たちの感性を大いにそそってくれる
というわけです。私もそのいやらしい大人のひとりということですね。
そんなスタインバーグ信奉者である私がいつもマリーさんに自慢するのが次の
ポートレート写真。これはCOWBOOKSの松浦弥太郎さんがかつて赤坂にあった店
「ハックルベリー」の奥で最初の本屋さんをやっていらしたときに譲って頂いたもの。
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この写真を撮ったのはマグナムに所属していた女流カメラマンのインゲ・モラス。
とっても大事にしているのですが、先日同僚の牛久保君から青山のCOWBOOKSで
スタインバーグの写真が売っていたという情報を入手。「なんだまだ残ってたのか」
と内心思いつつ、いてもたってもいられなくなった私は早速行ってもう一枚、
どうしても我慢できずに買ってしまいました。それが下の写真です。
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おなじみのマスクをつけ、ニューヨークのビルの間の中庭に佇むスタインバーグです。
とこんな調子なので私の狭い部屋はどんどん浸食されてしまうのでした。
Posted by okuma
